キャッシュフローの作成には、お客さまから必要な情報を聞き出し、正しくFP名人に入力することが欠かせません。以下、改善提案提示までの流れを、ステップごとに見ていきましょう。
Step1:お客さまヒアリングとキャッシュフロー作成
Step2:現状分析(問題点の抽出)
Step3:改善提案
※以下で紹介するお客さまデータ(FP名人顧客ファイル)はこちらからダウンロードできます。
⇒FP名人サンプルデータの利用方法
ヒアリングをもとに、FP名人で相談一郎さんの現状のキャッシュフローを作成します。
お客さまから伺った情報を、FP名人のそれぞれの項目に入力します。
相談一郎さんのヒアリング結果は以下の通りです。
FP名人の入力画面に沿って、ご確認下さい。
FP名人の入力画面項目
プロフィール 収入 生活費 お子さま お住まい
その他 貯蓄・運用 老後 万一の備え
◆プロフィール
・結婚記念日 :H17年5月20日
・世帯主 :S54年12月12日生まれ(35歳)
・配偶者 :S54年7月1日生まれ(35歳)
・長男 :H19年1月10日生まれ (8歳)
・長女 :H25年2月1日生まれ(2歳)
【入力画面:プロフィール】

◆収入
・世帯主 :23歳~ 給与所得者(厚生年金) 製造業 1,000人以上
現在の収入 月収 42万円 年間賞与 200万円
過去の職歴 なし
退職予定 60歳(退職金1,500万円)
ただし、65歳までは仕事量を落とながらも働く予定
・配偶者 :20歳~29歳 給与所得者(厚生年金) 共済/旧共済
29歳~32歳 その他(未加入・3号)
32歳~60歳 その他(未加入・3号) 月収 6万円
【入力画面:収入(世帯主の収入)】
【入力画面:収入(世帯主詳細設定)】
【入力画面:収入(配偶者の収入)】
◆生活費
・基礎生活費 :23万円
【入力画面:生活費】

◆お子さま
・長男 :幼稚園/保育園 私立
小学校 公立
中学校 公立
高校 私立
大学 私立文系(自宅)
30歳時に結婚資金援助 100万円
・長女 :幼稚園/保育園 私立
小学校 公立
中学校 公立
高校 私立
大学 私立文系(自宅)
28歳時に結婚資金援助 100万円
【入力画面:お子さま(第1子)】

◆お住まい
・現在 自宅所有 住宅ローンあり
・住宅の駐車場代・固定資産税等の年間経費 15万円
・住宅ローン 金融機関 にこにこ銀行 返済方式 元利均等返済
借入金額 3,500万円(うちボーナス返済 なし)
返済期間 34歳から30年間
住宅ローン金利 1.8% 全期間固定金利型
世帯主団信 加入
住宅ローン控除 あり
【入力画面:お住まい(自己所有)】
◆その他
・その他収入 :なし
・その他支出 :車の買い替え 34歳~60歳 7年毎 200万円(その他支出)
車検代 33歳~65歳 2年毎 10万円(その他支出)
知子さんの生命保険料 35歳~99歳 1年毎 3.8万円(支払保険料関連)
その他支出 33歳~90歳 1年毎 15万円(その他支出)
レジャー費 33歳~70歳 1年毎 20万円(その他支出)
【入力画面:その他(その他の支出)】
◆貯蓄・運用
・家計口座 :流動性資金 700万円 平均運用率 0.024%
【入力画面:貯蓄・運用(現在の金融資産)】

◆老後
・世帯主リタイア年齢 :60歳
【入力画面:老後(基本生活費)】

◆万一の備え
・万一の際の整理資金 :255万円
・遺族の予備生活資金 :直前の生活費の6か月分
・準備可能資金 :500万円
・万一の場合の以降の家賃 :現状どおり
・万一の場合以降の配偶者の収入 :見直す
・期間 世帯主万一時?配偶者55歳まで
・職業 自営業等(国民年金)
・月収 12万円
【入力画面:万一の備え】
・生命保険 :2種類の保険に加入 ※詳細は後述
【1】しあわせ生命 定期付終身保険
・契約 26歳 ・契約日 H17.1.1
<終身保険部分>
・保険期間 終身
・保険料払込期間 60歳
・死亡保険額 300万円
・支払保険料 26歳~ 年払3.6万円
<定期保険部分>
・保険期間 60歳
・保険料払込 60歳
・死亡保障額 2700万円
・支払保険料 26歳~ 年払12万円 / 36歳~ 年払24万円 / 46歳~ 年払40万円
【2】しあわせ生命 医療保険
・契約 30歳 ・契約日 H21.1.1
・保険期間 60歳 ・保険料払込 60歳
・医療保障 入院給付金 5,000円(日額) / 手術給付金 10万円
・支払保険料 30歳~ 年払2.4万円
【入力画面:万一の備え(生命保険[1])】

※定期付終身保険の保険期間入力における注意事項
定期付終身保険を入力する場合は、保険期間には「定期保険」の保険期間を入力してください。
【入力画面:万一の備え(生命保険[2])】

【入力画面:万一の備え(生命保険[2]の生命保険詳細(医療保険)】

FP名人で作成したキャッシュフローを元に、現状を分析。問題点を洗い出します。
万一の必要保障額と死亡保険金の比較グラフから、45歳までは必要保障額に対して死亡保険金額が不足しているのに対し、その後60歳までは死亡保険金額が多すぎることがわかります。
また、金融残高の推移予想グラフから、55歳から58歳までの期間は貯金残高が底をつき、金融資産が一時的にマイナスに転落しています。
【結果:万一の必要保障額と死亡保険(見直し前)】

【結果:金融資産残高の推移予想(見直し前)】

キャッシュフローをみると、原因が2つあることがわかります。
(1)現在加入中の定期付終身保険が10年毎の更新で、支払保険料が高くなる。
(2)二人のお子さまが大学進学時に教育費が大きく増える。
【結果:今後のキャッシュフロー表(見直し前)】
↓クリックすると拡大します

問題を解決する策を検討し、キャッシュフローに反映させます。
FP名人の「比較プラン機能」を利用すれば、シミュレーション結果の比較が容易に行えます。
⇒「比較プラン」機能の使い方
現在加入している「【1】しあわせ生命 定期付終身保険」を「収入保障保険」に切り替えることで、支払保険料の削減と同時に、死亡保障額を必要保障額に近づけます。
提案する収入保険
【新】損保AB生命 収入保障保険
・契約 35歳 ・契約日 H27.1.1
・保険期間 60歳
・保険料払込期間 60歳
・年金月額 15万円(最低保証期間 5年)
・支払保険料 35歳~ 年払4.3万円
【入力画面:生命保険】

【入力画面:生命保険詳細(タブ:収入保障)】

上記、保険の見直しにより、保険の無駄がなくなり、また、老後の金融資産がマイナスに陥ることはなくなりました。
【結果:万一の必要保障額と死亡保険(見直し後)】

【結果:金融資産残高の推移予想(見直し後)】

【結果:今後のキャッシュフロー表(見直し後)】
↓クリックで拡大します
