キャッシュフローの作成には、お客さまから必要な情報を聞き出し、正しくFP名人に入力することが欠かせません。以下、改善提案提示までの流れを、ステップごとに見ていきましょう。
Step1:お客さまヒアリングとキャッシュフロー作成
Step2:現状分析(問題点の抽出)
Step3:改善提案
※以下で紹介するお客さまデータ(FP名人顧客ファイル)はこちらからダウンロードできます。
⇒FP名人サンプルデータの利用方法
ヒアリングをもとに、FP名人で本郷太郎さんの現状のキャッシュフローを作成します。
お客さまから伺った情報を、FP名人のそれぞれの項目に入力します。
本郷太郎さんのヒアリング結果は以下の通りです。
FP名人の入力画面に沿って、ご確認下さい。
FP名人の入力画面項目
プロフィール 収入 生活費 お子さま お住まい
その他 貯蓄・運用 老後 万一の備え
◆プロフィール
・結婚記念日 :H21年5月6日
・世帯主 :S50年7月23日生まれ(38歳)
・配偶者 :S54年12月12日生まれ(34歳)
・長女 :H26年9月誕生予定
・長男 :H28年9月誕生予定
【入力画面:プロフィール】

◆収入
・世帯主 :22歳~ 給与所得者(厚生年金) 運輸業 1,000人以上
現在の収入 月収 41.5万円 年間賞与 180万円
過去の職歴 なし
退職予定 60歳(退職金 500万円)
ただし、65歳までは仕事量を落とながらも働く予定
・配偶者 :22歳~27歳 給与所得者(厚生年金) 産業計 規模計
27歳~36歳 その他(未加入・3号) 月収 7万円
36歳~43歳 その他(未加入・3号) 専業主婦
43歳~60歳 その他(未加入・3号) 専業主婦(パート)月収 8万円
【入力画面:収入(世帯主の収入)】
【入力画面:収入(世帯主詳細設定)】
【入力画面:収入(配偶者の収入)】
【入力画面:収入(配偶者詳細設定)】
◆生活費
・基礎生活費 :22万円
【入力画面:生活費】

◆お子さま
・長女 :幼稚園/保育園 私立
小学校 公立
中学校 公立
高校 公立
大学 私立文系(自宅)
結婚資金援助、および住宅資金援助は行わない
・長男 :幼稚園/保育園 私立
小学校 公立
中学校 公立
高校 公立
大学 私立理系(自宅)
結婚資金援助、および住宅資金援助は行わない
【入力画面:お子さま(第1子)】

◆お住まい
・現在~39歳:家賃 家賃月額7.8万円
・39歳時 :住宅取得予定
物件価格 4,540万円 (うち自己資金 1,000万円)
取得後の経費 年間12万円(駐車場代、固定資産税等)
住宅ローン
返済方式 元利均等返済
借入金額 3,540万円(うちボーナス返済600万円)
返済期間 39歳から25年間
住宅ローン金利
1年目~ 0.865%
11年目~ 1.865%
16年目~ 2.365%
21年目~ 2.865%
世帯主団信 加入
住宅ローン控除 あり
【入力画面:お住まい(賃貸・社宅・単身赴任)】
【入力画面:お住まい(取得・買替え予定)】
◆その他
・その他収入 :郵貯満期金 40歳時 100万円(その他収入)
・その他支出 :車の買い替え 45歳~65歳 10年毎 200万円(その他支出)
生命保険料 38歳~60歳 1年毎 15万円(支払保険料関連)
年間予備費 38歳~70歳 1年毎 30万円(その他支出)
車検代 39歳~70歳 2年毎 15万円(その他支出)
【入力画面:その他(その他の収入)】
【入力画面:その他(その他の支出)】
◆貯蓄・運用
・家計口座 :流動性資金 1,500万円 平均運用率 0.024%
【入力画面:貯蓄・運用(現在の金融資産)】

◆老後
・世帯主リタイア年齢 :60歳
【入力画面:老後(基本生活費)】

◆万一の備え
・万一の際の整理資金 :200万円
・遺族の予備生活資金 :直前の生活費の6か月分
・万一の場合の以降の家賃 :現状どおり
・万一の場合以降の配偶者の収入 :現状どおり
【入力画面:万一の備え】

FP名人で作成したキャッシュフローを元に、現状を分析。問題点を洗い出します。
65歳になったころに貯金残高が底をつき、金融資産がマイナスに転落しています。
問題点として、以下が挙げられます。
(1)60歳以降に収入が減るにも関わらず、住宅ローンの残債がある。
(2)二人の子供が大学進学時に教育費が大きく増える。
【結果:今後のキャッシュフロー表(見直し前)】
↓クリックすると拡大します

【結果:金融資産残高の推移予想(見直し前)】

問題を解決する策を検討し、キャッシュフローに反映させます。
FP名人の「比較プラン機能」を利用すれば、シミュレーション結果の比較が容易に行えます。
⇒「比較プラン」機能の使い方
年間支出の中で大きな固定費となっている「保険料」と「住宅ローン」を見直します。
(1)保険料
現在加入している生命保険の見直しを行うことで、支払保険料を年間30万円から15万円に削減。
(2)住宅ローン
保険料の見直しで浮いた資金を住宅ローン返済に回すことで、住宅ローンを35年返済から25年返済に短縮。期間を短縮することで、金利支払い分も削減。
(1)(2)の見直しにより、65歳以降に金融資産がマイナスになることがなくなりました。
【結果:今後のキャッシュフロー表(見直し後)】
↓クリックで拡大します

【結果:金融資産残高の推移予想(見直し後)】
